電気って、美しい

身近ではあるが分かりにくい電気の世界を理解する。電験2種の取得を目指しがんばるブログ。電験3種・2種の知識を整理していきます。

【理論】電界と磁界

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 今日のテーマは「電界と磁界」です。電気回路の分野と比べて、とっつきにくい電磁気(電界と磁界)の世界。その電界と磁界について、これだけはというものを表にまとめました。ぜひ覚えておきましょう! 理解するコツとしては、「単に覚える」のではなく「ストーリーで覚える」です。また、電界と磁界を「対比して覚える」ことも大切です。我ながらこの表はよくまとまっております。

 

1.電界

 電界は、ざっくりいうと「電圧」が関係する世界の話です。

電荷

 電荷Q [C]が置かれた空間を考えます。

②電気力線の数

 電荷Q [C]からは、N=Q/ε [本]の電気力線が出ています。

③電界の強さ

 電界の強さとは、電気力線密度のことです。

 ですので、②で求めたNを表面積で割れば、電界の強さが求まります。

 球の表面積は4πr2だから、E=Q / 4 π ε0 εs r2 [V/m]となります。

クーロン力

 電荷Q1がつくった電界E1に、電荷Q2が置かれていると考えます。

 よって、2つの電荷の間に働くクーロン力は、F=Q1Q2/4 π ε0 εs r2 [N]となります。

2.磁界

 続いて、磁界です。電界は、ざっくりいうと「電流」が関係する世界の話です。

①磁荷

 電界における電荷と同じように考えていきます。

 磁荷m [Wb]が置かれた空間を考えます。

②磁力線の数

 磁荷m [Wb]からは、N=m/μ [本]の磁力線が出ています。

③磁界の強さ

 磁界の強さとは、磁力線密度のことです。

 ですので、②で求めたNを表面積で割れば、磁界の強さが求まります。

 球の表面積は4πr2だから、H=m / 4 π μ0 μs r2 [A/m]となります。

 1.③電界の強さと同じ考え方ですね。

クーロン力

 磁荷m1がつくった磁界H1に、磁荷m2が置かれていると考えます。

 よって、2つの磁荷の間に働くクーロン力は、F=m1m2/4 π μ0 μs r2 [N]となります。

 1.④クーロン力と同じ考え方ですね。

3.おわりに

 以上、いかがでしたでしょうか? 電界も磁界も、もの(電荷・磁荷)が置かれた状態を想像して、単に丸暗記するのではなく、このストーリーに沿ってクーロン力まで順に導いていきましょう! そうすれば、電界と磁界についてのあなたの知識も忘れにくくより確実なものになるはずです。また、こうして比べてみてみると、電界と磁界はほんとによく似ていますね。次回は「コンデンサとコイル」について、お話ししたいと思います。